和夫と真理、
今日は昨日のレッスンで習ったルンバの練習をしようと決めていた。
「私ね、ラテン種目の中で徹底的にルンバが上手くなりたいのよ」
「ふーん、それはどうして?」
「ある人から聞いたんだけど、
ルンバのボディの使い方を習得すれば、
ラテンすべてに通じるんだって。
それにね、
スロー・フォックストロットもうまくなるって・・・」
「へぇ?どういうつながりがあるんだろう」
「その人が言うにはね、
ルンバの正しいボディ使いができたら、
スローとのつながりが見えてくるんですって。
ただし、
オシリ振って踊ってるようじゃ、意味がわからないけれどねって」
「面白そうだな。
オレ、スロー好きだから、ルンバがんばっちゃおうかな」
二人は、ジュンコ先生が練習用として与えてくれた、
ベーシック・ルンバのアマルガ・メーション(第85話)
の練習に取りかかった。
詳しく習う前に自分たちでまずやってみて、
疑問を持って先生のレッスンに望もうという、気持ちの表れだった。
クローズド・ポジションでベーシックムーブメント、
それからファンになってアレマーナ、
で、元に戻る、を繰り返し音楽に合わせて踊る。
二人ともよく知っている足型だから、
あまり問題なく踊れるかと思われたが・・・。
「うーん・・」
和夫は渋い表情だ。
「ねぇ、踊りにくいのなら言いあいっこしましょうよ」
真理もどうも気になる点があるようだ。
「じゃぁ、お互い、ものすごくやりにくいって部分からあげようか」
と、和夫も同意した。
「まずオレは、ファンに開く所で、
真理ちゃんとぶつかる・・・」
「そう!そこ、私も気になっていたんだ」
「で、次に、
ファン・ポジションで離れ過ぎて、
コントロール不能なところに真理ちゃんが行っちゃう」
「私もすごく気になったわ。
離れすぎるから、次、アレマーナのとき、戻りにくいの」
「そうだよね。
そして、アレマーナの最後の足で、
男性が右足を閉じたとき、
女性が、左足を前進してくるだろ?
そこで、またぶつかる。
だから、すぐにベーシックに戻れない」
真理は、キャラキャラ笑いだした。
「一緒ね。気になっているところって。
私がやりにくかったところ、みんなカズが言ってくれたわ」
二人そう言いあってから、
お互い心の中で同じことを考えていた。
(おかしいなぁ、こんなに踊りにくいなんて。
今までどうやって踊っていたんだろう?)
和夫が口火を切った。
「そういえば、オレ、
いつもはオープンヒップツイストから始めていたんだ。
だから、ファンに開く前、
こんなにぶつかる経験ってなかったんだと思う。
それに、アレマーナの後も、
クローズ・ヒップ・ツイストか、
足を横に開いて、ハンド・トゥ・ハンドをしていたから、
それほど問題を感じていなかったんだ」
「簡単そうな
ベーシックをちゃんと踊るって難しいわよね」
「同感。
あ、そうだ、アレやってみようか?
そうしたら、何かヒントがあるかもしれない」
「アレって?」
和夫は、先生にもらった
『ルンバの床へのプレス感覚の練習のプリント』を取り出した。(第92話)
「あ、それのこと、忘れていたわ。
そういえば、昨日いろいろ習ったのにね。
呼吸のことなんてすっかり飛んでしまっていたわ、
ステップするのに一生懸命で(笑)」
二人はプリントを見ながら、各自シャドウ練習を開始した。
① 男性は左足、女性は右足に体重を乗せる。
体重の乗っていない足は横へ軽く置いておく
「オレは左に乗ったらいいんだな」
② 男女とも息を吸いながら、
体重の乗っている側の手をズーッとヒジが伸びるまで上にあげる
和夫は
「ポイントはカラダの変化をよーく感じること。できるだけ克明にね」
といったジュンコ先生の言葉を思い出し、
Tシャツの中に手を突っ込んで自分のカラダに触れてみることにした。
場所は、左のウエスト、脇の下のあばら骨あたりだ。
「あばらの骨と骨盤の間がグーっと開かれて行くぞ。
あばらとあばらの間も開いていく、
で、胸全体が膨らんでいくような感じだ」
③ 息をゆっくり吐きながら手もゆっくりと降ろしてくる
「あばらとあばらの間が縮まってきたぞ。
あばらの骨と骨盤の間も。
わぁ、オレ、結構ゼイニクついてるぅ~。
やばいな、ダンス始めてだいぶ落ちたはずだったのに・・・」
ん?これで終わり?
これで「床へのプレスが完了している」って先生は言ったけど・・・?
和夫はあんまり良くわからない。
真理も
「ねぇ、カズ、私、最後の部分がよくわからないの。
床へのプレスってどんな感じなんだろう」
二人はまた、同じ所で???となってしまったが。
さて、次回、ジュンコ先生より答えが明かされる。
続く 第94話へ
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